皆さん、こんにちは
最近すっかり肌寒くなり、秋も深まっていますが、皆さん今秋は何の秋ですか?
食欲の秋まっしぐらだった酒井ですが、
10月5日に発表されたカズオ・イシグロ氏のノーベル文学賞受賞を機に、
読書の秋に転換しています。
子育てで忙しくなったことや、ネットがより身近になったことで、
読書、特に文学/小説という分野からはかなり遠ざかっていましたが、
カズオ・イシグロ氏が私の中のgame changerになりそうです。
実は今回の受賞まではイシグロ氏のことはあまり知りませんでしたし、著書を読んだこともありませんでした。
なのに日系英国人がノーベル文学賞をとったというニュースをみて、
好奇心からイシグロ氏のことを調べ、イシグロ氏のドキュメンタリーやインタビュー映像を見て、
まだ著書を読んでもないのに、すっかりファンになってしまったミーハーな私です。
私と同じく今回の受賞でイシグロ氏に興味を持たれた方もおられると思いますので、
イシグロ氏を紹介した番組やインタビュー映像を以下ご紹介しますね。
以下以外にも英語のみのものでしたらインタビュー映像はたくさんありますので
みなさん是非探して見てみてください。
私はイシグロ氏のmemory (記憶)やnostalgie (ノスタルジー)という感情の捉え方や考え方に共感を覚えましたし、
(それは5歳でイギリスに渡って、いつかは日本に帰国するという思いの中、
イギリスで育ったことが影響しているそうですが)
そのような私的なこと(ビジネスのことでもなく、実用性もないこと)を考えさせてくれるのもまた、
小説の良さなんだなとしみじみ感じました。
最近は個人の記憶だけでなく、社会、国家やコミュニティーの記憶についても興味を持っている、
とよく話されていて(国際政治を考える際にも)面白い観点だなと思いました。
イシグロ氏は多くのインタビューの中で
「物語の時代や場所の設定、ジャンル設定までもは物語の伝えたいメッセージを伝えるための、device(道具・装置)でしかない」
と言っていますが、それだけ表面的なストーリーにとらわれず、真摯に自分の伝えたいメッセージ
(universal statement / 普遍的でとても大切なメッセージ)を小説を通して伝えようとしている作家なんだと思います。
インタビューはイシグロ氏の(当然ながらの)キレイで知的なブリティッシュイングリッシュを聞くためだけでも
一見の価値がありますよ。ゆっくり明瞭に話されるのでとても聞きやすいです。
またインタビューで垣間見れる穏やかで、謙虚、真摯なお人柄にも惹かれますね。
ではでは、イシグロ氏のファンの方がおられましたら是非お声がけください。
『(全録)ノーベル文学賞にイシグロ氏 受賞の喜び語る』
『カズオ・イシグロをさがして』
『カズオ・イシグロ文学白熱教室』こちらは日本語吹き替えバージョンですので、できればイシグロ氏の話す英語をそのまま聞ける動画の方をご覧頂きたいです(英語音声の動画はこのページでシェア出来ませんでしたが「Kazuo Ishiguro」という題名の動画がありますので検索してみてくださいね)
『Kazuo Ishiguro interview (1995)』 若かりし日のイシグロ氏
『Young Kazuo Ishiguro interview (1986)』
『Kazuo Ishiguro on Brexit』
昨年のイギリスのEU離脱の国民投票の結果についてイシグロ氏のインタビュー
(Mariusz Kubik as photographer)