こんにちは。
今日はオーストラリアの小学校の(驚異の)学校行事、スイミングカーニバルについてです。
日本にはない行事で色々驚きだったので、ご紹介したいと思います。
スイミングカーニバルは小学校の公式行事(3年生以上は全員出席)として毎年開催されますが、こちらの小学校にはプールはなく、学校で泳ぎを習うことは一切ありません。だけど、泳げるのは当たり前という社会通念で、ほとんどの子が小さい頃から(人によっては赤ちゃんのときから)スイミング教室に通っており、スイミング教室に入会するのにも1年くらい平気で待たされるという感じです。
学童や他の学校行事でも、プールやカヤックなどウォータースポーツに参加する機会も多いんですが、その参加条件が「一人で50メートル泳げること」となっていることが多いです。また3年生以上は夏の体育の種目を選択できることが多く、選択肢はビーチの国オーストラリアらしく、カヤックにセーリング、SUP(Stand Up Paddleboard)なども含まれており、選択の条件にライフジャケットをつけて200メートル泳げることとなっています。(その時点で我が子は選択肢がかなり狭まるわけですが。。)
話は戻って、スイミングカーニバルですが、平たくいえば小学校3年生以上が参加する水泳大会です。(2年生でもその年に8歳になる子で50メートル泳げる子どもは任意参加できます)1年に一回行われるこの行事のために、オーストラリアの親は子どもが赤ちゃんのときから水泳教室に登録し、オムツをつけて教室に通わせると聞いていたので、どんなにすごい(恐ろしい)大会かと、長男が2年生になる頃から戦々恐々としておりました。汗。
聞くところによると、全く泳げない子ども以外は全員最低でも50メートル泳ぐらしい。
(この時点で撃沈です。。)そして泳げない子どもは脇で見学になるということ。
うちの子は海でボディボードをしたり、シュノーケリングするのは好きですが、ちゃんと泳げるかというとまた別の話で、、ほとんど泳げません。
一応、スイミングカーニバルのことが頭にあり、海で遊ぶことも多いので、泳げることは必至だろうと思い、水泳教室に申し込んではいましたが、待てど暮せど連絡は来ず。
ホリデー中に開講される集中コース(5日間毎日30分のクラス)だけは数回参加していました。そして水泳教室はカーニバルの1ヶ月半前になってようやく空きが出て、通い始めたという状況でした。
そして、とうとう恐れていた行事が近づいてきました。
開催日の数週間前に学校から水泳大会に子どもを出席させる同意書が送られてきました。(基本的に学校の敷地外に出るときは毎回親が同意書にサインします)そこには子どもの水泳の能力についての質問票もありました。
1、Non Swimmer (全く泳げませんので、水には入れないでください)
2、Weak swimmer (浅いところで顔に水をつけたりして遊べる)
3、Average swimmer (普通に泳げるけど、深いところでは自信がない)
4、Strong swimmer (不自由なく泳げる)
うちの子は2のWeak Swimmerだと思いましたが、説明書の浅いところで遊ぶっていうよりは泳げているし、9歳にしては普通に泳げてるかなと思い、3のAverage Swimmerにチェックを入れて提出しました。
しかしながら、その後クラスの父兄たちに聞いてみると、水泳教室で明らかにすごく泳げている子(バラフライで25メートル泳いで、戻りは背泳ぎで泳ぐような)もAverage Swimmerにチェックしたというので、(何が普通だよ、そこは謙虚にならずにStrong Swimmerにチェックしてくれよーと思いつつ)、学校に急いで再提出をお願いしてWeak swimmerにチェックし直して提出しました。
Weak Swimmerにチェックしたことだし、25メートルくらい泳げばいいのかなと少し肩の力を抜いて構えていましたら、息子が、先生に当日は全員50メートル泳ぐって言われたというではありませんか!えー、となぜか裏切られた気持ちで、親バカの私は、担任の先生に「うちの子はWeak Swimmerにチェックを入れているんですけど、何メートル泳ぐんですか」と聞いてしまいました。先生から返ってきた答えは、50メートルということで、ピーンチ!となりました。
さてさて、いよいよカーニバル当日。あきらめの境地で迎えました。心配で堪らない息子が見にきてとせがむので、自分のバレエレッスンをお休みして見に行きました。
種目は年齢制限なしの100メートルフリースタイルから始まって、年齢別の50メートルフリースタイル、50メートル平泳ぎ、50背泳ぎ、50バタフライがあり、最後にその日に良い記録を出した子たちが出場する4×50メートルのリレーがありました。
もうメチャ本格的やん!とただただ驚きでしたし、子どもたちが50メートルを完泳する光景は圧巻でした。しかもすごく速い子も多い!
そして、我が子はどうだったかというと、、まず前述のアンケートでWeak Swimmerと答えた時点で、学校がしっかりマークしていてくれて、手首に黄色いバンドを付けてくれていました。そして泳ぐ際もプールサイドに一番近いレーンに配置されました。
いざスタート。自信がない割には1.9メートルの深さのプールに思い切り飛び込んで行きました。えらい!そのまま順調に泳ぐも、息継ぎが苦手なので20メートルくらいで失速。顔を上げたときに目に入ったポール(細長い浮輪のようなもの)を持ったプールサイドの補助の先生の方へ躊躇うことなく進んでいき、あっさりギブアップでした。私の「もっと行けるよ〜頑張れ〜」の雄叫びが虚しく響いていました。。
だけど、プールから出るトシに「Well done Toshi.」と声を掛けてくれる上級生や、仲のいいお友だちが「Good job Toshi. At least you tried.」と言ってくれている場に居合わせられたので、やっぱりこちらの教育っていいなと有難く感動しました。
50メートル泳がせるなんて、めちゃくちゃやんと思っていたスイミングカーニバルですが、泳げない子のサポートもしっかりあり(見学というオプションもあり)、実力がある子は存分に日頃の努力の成果を発揮することができて、なかなか意義ある行事だなと感じました。トシ以外で50メートル泳げていない子は目にしませんでしたが、泳ぎが苦手でもそんなに劣等感を感じさせない雰囲気があっていいなと思いました。
そもそもトシは水泳教室に空きが出ず、レッスンを始めたのがこのカーニバルの1ヶ月半前だったので、泳げないでも当たり前のスタンスで、どうかしたら欠席させてもいいかなくらいに思っていましたので、20メートルでも泳いだのはえらいです。(←親バカ全開)
この1ヶ月半は何となくカーニバルのプレッシャーがありながらの水泳教室でしたが、もうあと1年はカーニバルもないので、「カーニバル終わったから、もうリラックスしてレッスン受けな」と早速トシに伝えるテキトーな私でした。
ちなみにトシは本人の希望で、水泳、チェス、テニス、学校のブラスバンド(フレンチホーン)をやっていますが、親のスタンスとしては、一生懸命やるのは当たり前だけど、学校外のエクストラの活動なので、無理のない範囲でプレッシャーを感じずに楽しんでくれたら良いなと思っています。甘えん坊なので、忍耐力や根性もついてくれればラッキーともも思ってはいますが。。
皆さんのお子さんはどんな習い事をされていますか。日本ではどんな習い事が人気ですか。コメント欄で教えていただけたら嬉しいです。
