【バイリンガル子育て】- 9 – オーストラリアのベビーシッター事情

こんにちは。酒井です。

今日はオーストラリアのベビーシッター事情についてです。

私がシドニーで体験した驚きのエピソードや、自分が実際にベビーシッターに子どもを預けてみて感じたことなどを文化的な違いの観点を交えながら書きたいと思います。
最後にはシドニーでのベビーシッターの探し方やお値段の相場などの実用的な情報もご紹介しますね。

さて、日本ではあまり馴染みのないベビーシッターですが、
欧米では一般的に利用されていることはご存知の方も多いですよね。

私もシドニーに越してきて、子どもたちが保育園やキンディ(日本でいう小学0年生)に行くようになり、まず驚いたのがベビーシッターがホントに身近な存在で、
一般家庭でも日常的に利用しているということでした。

最初に驚いたのは、キンディが始まってすぐにあった担任の先生からの父兄向け説明会でのこと。
説明会は平日の18時から18時半だったので、うちの主人は当然ながらまだ仕事。
必然的に私がひとりで2歳の次男と5歳の長男を連れて、行く羽目に。。

そして、いざ行ってみると、他に子連れできているのは私ともう一人だけ。
二人も連れているのは私だけでした。。
生徒が20人いるクラスなので、もう少しは子どもが来ていると思ってたのに、
完全に浮いてしまってました。(涙)

大人の雰囲気で静かに説明会が進行していく中、
私は子どもを静かにさせるのに必死で
先生の話が頭にほとんど入ってこなかったという、
ちょっぴり苦い思い出です。

オーストラリアでは12歳以下の子どもだけで留守番させるのは違法なので
夫婦だけで参加してた人は子どもさんはどうしてたのかな、と
疑問に思い、後日聞いてみたら、
祖父母にみてもらっていたり、ベビーシッターがみていたという人も多かったです。
(後から人に聞きましたが、学校の説明会などで、欧米人は親のみで参加、アジア人の親は子連れで来るというのが、こちらのあるあるとしてよく言われているそうです。欧米とアジアの子育て文化の違いがはっきりと表れる一例ですね。)

こちらの親が他にどんな場面でベビーシッターをお願いしているかというと、
両親共働きで学校や習い事のお迎えをシッターさんに頼んだり、仕事で留守の間の子守を頼んだり、夫婦のデートや大人のパーティー(誕生日パーティーやら色々あります)、夫婦だけでクルーズ旅行などに行く強者も、、、女子会旅行やディナーは当たり前、ワインを飲みながらゴッホの絵を描く会、哲学のクラスなどの習い事、レトリートと言われるスパつき宿泊に行ったりという感じです。
良く言えば親になっても自分の時間を大切にし、充実した時間を過ごしている印象です。

オーストラリアは移民国家で、両親が海外にいて子育てで自分の親に頼れないという親も多く、そういう人はいざという時のためにも、日常的に数人のベビーシッターにお願いしているようです。

でも、やっぱり日本人の価値観からすると、他人に子どもを預けてまで夫婦で遊びに行くのは気が引けるかもしれません。またそこまでして、自分の時間や夫婦だけの時間を取らなくてもいいと思う方も多いことかと思います。また、他人が家の中に(生活の中に)入ってくることに何となく抵抗がある方もいるかと思います。

こちらでは、12歳以下の子どもだけでの留守番が違法であることや、10歳(NSW州では10歳までは親との通学が推奨されているようです)までは学校の送り迎えが必要であること、それに親になっても自分や夫婦の時間を大切にすることからシッターさんの必要性が高いことに加え、文化的な背景も大きいようです。

自分も高校生くらいの頃から、ナニーやベビーシッターとして働いていたという人、また自分もベビーシッターにみてもらったという人も多く、ベビーシッターに対する抵抗感もなく、信頼もあついようです。
欧米では、早いうちから自立を促されて育ち、高校生(早い子は中学生)からアルバイトを始めたりしていることも背景にあるような気がします。
あるママ友は高校生の時に車のガソリン代を稼ぐためにベビーシッターをしてたそうで、私が抱いていたベビーシッターへの抵抗感がわからないみたいです。そんなママ友たちからすると、夫婦でデートもすることなく、(段々とお父さんお母さんの関係だけの夫婦になる)、女子会的な飲み会やパーティー、ましてや旅行なんて絶対パスしていた私が可哀想なママに見えたようで、
「You should get out.」といつも言われてました。やはり、家庭で家族のお世話をするだけでなく、自分の楽しみも諦めないということが大事な価値観のようです。

→次ページでは私が実際にシッターサービスを利用しての経験談を紹介します